特集 病態から考える薬物療法
第XIII章 ウイルス感染症
3 ウイルス性疣贅
清水 晶
1
Akira SHIMIZU
1
1金沢医科大学,皮膚科学講座
キーワード:
ヒトパピローマウイルス
,
ウイルス性疣贅
,
ガイドライン
Keyword:
ヒトパピローマウイルス
,
ウイルス性疣贅
,
ガイドライン
pp.890-894
発行日 2022年4月20日
Published Date 2022/4/20
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003286
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ヒトパピローマウイルス(human papillomavirus,以下HPV)は2本鎖DNAウイルスであり,微小な傷より基底層角化細胞に感染する。ウイルス性疣贅の病態には,① HPVタイプ,② 免疫状態,③ 感染部位の3つの要素があると思われる(図1)。疣贅にも尋常性疣贅,扁平疣贅,ミルメシアなどさまざまあり,それらは感染するHPVのタイプが決定するといってよい。移植後免疫抑制薬使用中の患者にみられる難治性疣贅は珍しくなく,その免疫異常は大きな要因である。また,同じタイプのHPV感染による尋常性疣贅であっても,手背や顔面に比べ足底疣贅などは非常に難治となり,感染部位も重要である(表1)1)。
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