特集 他科の視点・診療連携の観点でみる 母斑・母斑症Ⅱ
診療科ごとに関わりの深い母斑症の診療ポイント
2.耳鼻科の視点(聴神経腫瘍・難聴など)
松永 達雄
1
1国立病院機構東京医療センター臨床研究センター聴覚・平衡覚研究部
pp.339-344
発行日 2025年4月1日
Published Date 2025/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000003415
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耳鼻科の診療での代表的な母斑症は,両側性聴神経腫瘍を主な特徴とする神経線維腫症2型および多発性黒子を伴うNoonan症候群(NSML)である.両疾患ともに難聴が主たる診療の対象であるが,現時点では根治が困難なため聴覚リハビリテーションが主体となる.聴神経腫瘍に対する手術および人工内耳などの手術の適応には,効果と危険性についての慎重な検討が必要である.両疾患ともに遺伝性疾患であり,遺伝学的検査が早期診断と早期介入に有用である.両疾患と母斑との関連を認識することも早期診断に役立つ.

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