トピックス
自閉症診断観察検査(ADOS-2)の支援計画策定における有用性
青木 瑛佳
1
,
喜多見 学
2
,
橋本 圭司
3
1東京大学先端科学技術研究センター
2NPO法人子育て応援隊むぎぐみ
3昭和大学藤が丘リハビリテーション病院
pp.182-186
発行日 2025年2月1日
Published Date 2025/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000003364
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放課後デイサービスの利用児2名に対してADOS-2を実施し,ADOS-2の有用性を検討した.事例1は,ASD診断はないが,支援機関でコミュニケーションの問題がみられたケースである.この事例では,ADOS-2の実施により,多角的にコミュニケーションを観察することができ,保護者および支援者が具体的な課題に気づくきっかけとなった.事例2は,ASD,ADHD両方の診断があったケースである.この事例では,ADOS-2の実施を通じ,コミュニケーションの困難さが「常に生じているわけではない」ことが明確になり,支援の方向性の変更につなげた.これらの事例から,診断名にかかわらずコミュニケーション課題を持つ児に対してADOS-2を実施することの有用性が確認された.
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