特集 臨床検査のための情報処理技術の進歩
2章 臨床検査の診断的有用性の評価法とEBLM
2. 検査の有用性の指標とROC分析
久繁 哲徳
1,2
Akinori HISASHIGE
1,2
1カナダ医療経済研究所
2欧州WHO健康エビデンス
キーワード:
検査感度
,
特異度
,
適中率
,
尤度
,
検査前確率
,
検査後確率
,
ROC曲線
Keyword:
検査感度
,
特異度
,
適中率
,
尤度
,
検査前確率
,
検査後確率
,
ROC曲線
pp.1335-1340
発行日 2005年11月30日
Published Date 2005/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542100309
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EBLM
現代の医療にとって,検査は病気の早期発見から診断,経過観察,さらに治療判定まで欠くことができない1~3).と言うのも,検査により不確実な医療判断を減らすことができるからである.しかし,日常利用されている検査は,果たして患者に害でなく利益をもたらしているのであろうか? 特に医療費の高騰に伴い,有害無益な医療,不適切な医療の利用に対しては,厳しい批判が寄せられている.
検査の適切な利用は古くて新しい問題であり,いまだに解決をみていない.“根拠に基づく検査医学”(evidence-based laboratory medicine;EBLM)は,この問題に対する新たな対応である.EBLHは最新で最善の根拠を把握し,正確な検査の適切な利用を支援する4).その鍵は患者の利益となる検査の選択と利用にある.
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