特集 小児循環器 最近のトピックス
1.胎児・新生児期に診断される徐脈症例の遺伝学的検査
大野 聖子
1
1国立循環器病研究センターメディカルゲノムセンター
pp.116-123
発行日 2025年2月1日
Published Date 2025/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000003354
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胎児・新生児期に診断される徐脈は遺伝性不整脈を原因とする場合があり,治療方針決定や予後予測には正確な診断を必要とする.先天性QT延長症候群では遺伝型によって洞不全症候群(SSS)および房室ブロックのいずれをも生じることがあり,遺伝型を確定することで,その病態を明らかにすることができる.とくに重症例においては新規突然変異で発症することもあり,注意が必要である.他にも先天性QT短縮症候群や家族性SSSの原因となる病的バリアントが徐脈の原因となっていることがあり,家族歴の聴取に加え,早期の遺伝学的検査を含めた精査により,適切な治療が実施可能となる.
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