今月の臨床 産婦人科医に最低限必要な正期産新生児管理の最新知識(Ⅰ)―どんなときに小児科の応援を呼ぶ?
分娩直後
頻脈・徐脈・多呼吸で気をつけなければならない新生児の見分け方
長田 朝美
1
,
有光 威志
1
1慶應義塾大学医学部小児科学教室
pp.780-785
発行日 2020年8月10日
Published Date 2020/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409210117
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●新生児の心拍や呼吸状態は環境要因に影響されることがある.心拍や呼吸の異常を認めた際は,まず室温・保育器の器内温度などの環境要因が適切であるかを確認する.
●頻脈や徐脈など心拍の異常を認める新生児では,皮膚色不良や毛細血管再充満時間遅延,末梢冷感など循環不全徴候がないか診察する.
●多呼吸を認める新生児では,呻吟・陥没呼吸など努力呼吸の有無を確認し,SpO2を測定する.
●どのバイタルサインも経時的に評価することが重要である.増悪する場合だけでなく,改善せず判断に迷う場合は小児科医にコンサルトする.
●特に安静時心拍70/分未満,180/分以上,呼吸数60回/分以上が持続する場合は,緊急を要することがあり,早急に小児科医へのコンサルトを検討する.
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