症例
COVID-19流行下のビタミンD欠乏・骨密度低下を背景とする不全骨折を先行した大腿骨骨幹部骨折の2例
前田 啓祐
1
,
道網 詠子
1
,
藥王 俊成
1
,
坂部 匡彦
1
,
額田 貴之
1
,
深尾 大輔
1
,
横山 宏司
1
,
杉峰 啓憲
1
,
池田 由香
1
,
原 茂登
1
,
儘田 光和
1
1日本赤十字社和歌山医療センター小児科
pp.1508-1511
発行日 2024年12月1日
Published Date 2024/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000003305
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2020年以降,新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な大流行はわれわれの生活様式に大きな影響を与えた.COVID-19による外出制限に伴い,日光曝露が制限されることで小児の血清ビタミンD濃度が低下したとする報告があり1),骨密度の低下による骨折のリスクの増加が懸念される.また,小児期の骨折では不全骨折が多いことが特徴とされているが2),健常小児におけるビタミンD欠乏と不全骨折との関連性についての報告は少ない.今回,COVID-19流行下の2023年3,4月に,ビタミンD欠乏・骨密度低下があり,不全骨折を疑うエピソードに続発して軽微な外傷による大腿骨骨幹部骨折をきたした2症例を経験した.
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