症例
画像所見が先行し学童期に感音性難聴を呈した先天性サイトメガロウイルス感染症の1例
横山 宏司
1
,
薬王 俊成
1
,
坂部 匡彦
1
,
額田 貴之
1
,
深尾 大輔
1
,
杉峰 啓憲
1
,
池田 由香
1
,
原 茂登
1
,
濱畑 啓梧
1
1日本赤十字社和歌山医療センター小児科部
キーワード:
先天性サイトメガロウイルス感染症
,
感音性難聴
,
無症候性感染
,
遅発性症候性感染
Keyword:
先天性サイトメガロウイルス感染症
,
感音性難聴
,
無症候性感染
,
遅発性症候性感染
pp.1327-1330
発行日 2022年11月1日
Published Date 2022/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002357
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先天性サイトメガロウイルス(cytomegalovirus:CMV)感染症には,出生時に何らかの症状を呈する顕性感染例と,明らかな症状を呈さない不顕性感染例が存在する.不顕性感染例のなかで約10%の症例が乳幼児期に難聴,知的障害,運動発達遅滞などを呈する遅発性症候性感染となる1).今回われわれは小学校での健診をきっかけに感音性難聴と診断され,頭部画像検査と病歴から先天性CMV感染症を疑い,保存臍帯の検査で遅発性症候性CMV感染症と診断した症例を経験した.臨床医は病歴聴取,身体検査と検索可能な検査を行い適切な診断ができるように注意深く診療にあたる必要がある.
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