症例
一過性高アルカリホスファターゼ血症との鑑別を要したビタミンD欠乏症の1例
横山 宏司
1
,
薬王 俊成
1
,
坂部 匡彦
1
,
額田 貴之
1
,
深尾 大輔
1
,
杉峰 啓憲
1
,
池田 由香
1
,
原 茂登
1
,
濱畑 啓梧
1
,
吉田 晃
1
1日本赤十字社和歌山医療センター小児科部
キーワード:
一過性高アルカリホスファターゼ血症
,
アルカリホスファターゼアイソザイム検査
,
ビタミンD欠乏症
,
ビタミンD欠乏性くる病
Keyword:
一過性高アルカリホスファターゼ血症
,
アルカリホスファターゼアイソザイム検査
,
ビタミンD欠乏症
,
ビタミンD欠乏性くる病
pp.75-78
発行日 2023年1月1日
Published Date 2023/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002454
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一過性高アルカリホスファターゼ(alkaline phosphatase:ALP)血症は上気道感染症罹患後などに出現し,数か月間高ALP値を呈する良性の疾患である.一過性高ALP血症の診断においてALPアイソザイム検査は有効であるが,今回ALPアイソザイム検査で本症を疑うと診断されるも血清25水酸化ビタミンD低値,単純X線検査でくる病変化を呈した症例を経験した.臨床医はALPアイソザイム検査で一過性高ALP症が疑わしいという結果であっても,くる病を疑わせる臨床症状や身体徴候を伴っていないか,また高ALP値は改善してくるかを必ず経過観察する必要がある.
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