[連載] 最近の外国業績より
呼吸器
日本医科大学小児科学教室
pp.807-810
発行日 2024年8月1日
Published Date 2024/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000003118
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背 景 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の罹患後症状(いわゆる後遺症)(long COVID)は深刻な問題である.小児COVID-19患者の2~3.5%で,長期に疲労,筋力低下,呼吸困難,神経障害などが認められる.成人のlong COVIDでは肺CTによる所見が報告されているが,小児は被曝の観点からCTでの経過観察は敷居が高い.近年,成人では表在限局性間質性肺疾患に対して非侵襲的で効果的な診断手段として肺超音波検査を用いるようになった.そこで超音波検査を用いて小児long COVIDの評価を試みた.本研究の目的は,軽症で肺炎のない小児COVID-19患者群においても肺超音波検査で有意な所見があり,経過観察に有用であるかどうかを明らかにすることである.
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