[連載] 最近の外国業績より
呼吸器
日本医科大学小児科学教室
pp.930-933
発行日 2022年8月1日
Published Date 2022/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002259
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背 景 近年,若年者の喫煙率は減少したが,電子タバコの利用は4名に1名と劇的に増加した.2007年に電子タバコは米国で発売され,禁煙用ツールとして推進されたが,若年者の電子タバコの利用は将来の喫煙や麻薬の利用に影響を与える.また電子タバコに関連する肺傷害(EVALI)の発症に関連する.EVALIは感染のない低酸素と画像上の両側浸潤影をきたす疾患で,テトラヒドロカンナビノール*(THC)含有の電子タバコとの関連が示唆されており,その臨床像は重篤で入院率,人工呼吸管理を要することが多く,死に至る例も少なくないとされているが,小児や若年者での疾患の特徴や治療法は明らかではない.今回の報告は児の集中治療を必要とするEVALI患者の特徴を検討した最初の報告である.
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