７．重症患者リハビリテーション診療ガイドライン2023（J-ReCIP 2023）

日本集中治療医学会は，2023年に「重症患者リハビリテーション診療ガイドライン2023」（J-ReCIP 2023）を公表した．J-ReCIPは，GRADEアプローチに基づき，世界初の重症患者に特化したリハビリテーションに関する診療ガイドラインであるだけでなく，小児重症患者に対するリハビリテーションをも取り扱っているという点で画期的である．小児領域でも集中治療後症候群（PICS-p）のインパクトへの注目が高まるなかで，J-ReCIPに小児領域が設けられた意義は大きいが，それと同時にこの領域でのエビデンスは圧倒的に不足しているという事実にも留意する必要がある．