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教育講座
重症COVID-19患者に対するリハビリテーション診療—急性期から社会復帰まで
Rehabilitation Medicine of Patients with Severe COVID-19 : From Acute Phase to Reintegration into Society
酒井 朋子
1
,
高階 祐輔
1
,
平尾 昌之
1
Tomoko Sakai
1
,
Yusuke Takashina
1
,
Masanobu Hirao
1
1東京医科歯科大学リハビリテーション科
キーワード:
COVID-19
,
リハビリテーション治療
,
ARDS
,
自己呼吸誘発性肺傷害
,
ICU関連筋力低下
Keyword:
COVID-19
,
リハビリテーション治療
,
ARDS
,
自己呼吸誘発性肺傷害
,
ICU関連筋力低下
pp.390-397
発行日 2024年5月18日
Published Date 2024/5/18
- 販売していません
- Abstract 文献概要
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- 参考文献 Reference
はじめに
2020年12月に報告された新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は,瞬く間に世界中に広がり,2021年3月にはパンデミックに至ったが,約3年の「コロナ禍」の期間を経て2023年5月8日に「5類感染症」に格下げされ,社会は本格的なポストコロナ時代に突入した.この間のCOVID-19の治療においては医療界の英知が結集し,多種多様な治療が確立され1, 2),リハビリテーション医療の分野でもさまざまな工夫と取り組みがなされ,数多くのアウトカムが得られた3-13).
COVID-19のリハビリテーション治療には重症COVID-19の患者に対する集中治療中に始まり社会復帰に至るまでのリハビリテーション治療4, 5),中等症COVID-19に対する呼吸器リハビリテーション治療6-8),ポストコロナ症候群の呼吸器症状や身体機能低下,神経症状に対するリハビリテーション治療9-12)など,さまざまな要素が含まれる.
本稿では,重症COVID-19の患者に対するリハビリテーション治療とその後の機能回復,社会復帰の実際について述べる.

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