特集 難しい話題をどう伝えるか――小児科医に必要なコミュニケーション・スキル
4.てんかん診断の情報提供とスティグマからの脱却
宮本 雄策
1
1聖マリアンナ医科大学小児科学講座
キーワード:
てんかん
,
スティグマ
,
特発性
,
スポーツ
Keyword:
てんかん
,
スティグマ
,
特発性
,
スポーツ
pp.570-576
発行日 2023年6月1日
Published Date 2023/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002597
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小児期は熱性けいれんやてんかんを含むけいれん性疾患の発症頻度が高い時期である.小児期に発症するけいれん性疾患の多くは発作予後・知的予後ともに良好な自然終息性であるが,日常生活に過剰な制限を受けている状況をしばしば目にする.セルフスティグマをもたない健全な自己肯定感をもった青年に育つためには,「本人がなりたい自分になる努力を思い切り行える状況を保証する」ことが重要であり,てんかんであることによる制限は必要最小限とする必要がある.「大人になるとてんかんが消失する人が多いです!」「勉強もスポーツも頑張ってください!」「夢をあきらめる必要はありません!」という情報提供を繰り返し行うことが重要である.
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