特集 子どもの自傷・自殺――小児科医にできること
5.子どもの自傷・自殺の予防と対応
-――学校ができること
窪田 由紀
1
1九州産業大学学術研究推進機構科研費特任研究員
キーワード:
自殺対策推進法
,
自殺予防教育
,
自傷
,
自殺未遂
,
事後対応
Keyword:
自殺対策推進法
,
自殺予防教育
,
自傷
,
自殺未遂
,
事後対応
pp.1374-1380
発行日 2022年12月1日
Published Date 2022/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002378
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児童生徒の自殺者数はコロナ禍で前年比100名増となるなどきわめて深刻な実態にある.学校における自殺予防は,予防活動,危機対応,事後対応の3段階で考えることができる.すべての児童生徒を対象に自殺予防教育を行い,心の危機への気づきと自身や友人の危機の折に信頼できる大人への相談を促進する.自傷や自殺未遂があるなどリスクの高い児童生徒へはチーム学校としての丁寧なケアを行う.不幸にも自殺が発生した場合には,児童生徒,教職員は強い衝撃を受けるため,自殺発生後には外部からの支援を得て構成員の心のケアを行うことが欠かせない.学校を拠点とした自殺予防の充実のためにはマンパワーの拡充や地域の連携体制の強化が求められる.
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