診療
小児糖尿病診療における持続グルコースモニタリングの活用
五十嵐 登
1
1富山県立中央病院小児科
キーワード:
小児1型糖尿病
,
持続グルコースモニタリング
,
time in range
Keyword:
小児1型糖尿病
,
持続グルコースモニタリング
,
time in range
pp.660-667
発行日 2022年6月1日
Published Date 2022/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002195
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近年,持続グルコースモニタリング(CGM)が糖尿病診療に大きく貢献している.その指標としてtime in range[TIR,グルコース値が目標域(70~180mg/dL)に収まる時間比率(%)]の重要性が指摘されている.今回,CGMを装着した小児糖尿病23例(装着延べ314回)を対象に解析した.TIRは推定HbA1cと有意に逆相関し,HbA1c 7%にはTIR 60%以上が必要であった.Time above range(TAR)はTIR以上に推定HbA1cと強く正相関し,HbA1c 7%にはTAR 30%以下が必要であった.個別にも2型糖尿病の初期治療・動機づけ,1型糖尿病の稀有な神経合併症の理解,1型糖尿病妊娠管理においてCGMの際だった有用性が示唆された.
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