経験
公社病院における新型コロナウイルス感染症重点病院化への経験
-――小児科での対応について
及川 洸輔
1,2,3
,
滝 元宏
1,2
,
野尻 裕貴
1
,
山本 佳樹
1,2
,
髙柳 隆章
1,2
1東京都保健医療公社荏原病院小児科
2昭和大学医学部小児科学講座
3同衛生学公衆衛生学講座
キーワード:
新型コロナウイルス感染症
,
コロナ重点病院
,
感染管理
,
医療体制
,
緊急事態宣言
Keyword:
新型コロナウイルス感染症
,
コロナ重点病院
,
感染管理
,
医療体制
,
緊急事態宣言
pp.235-240
発行日 2022年2月1日
Published Date 2022/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002080
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2019年12月に中国・武漢で新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の発生が確認され,以降急激な勢いで全世界に広がった1).日本国内では2020年1月16日に初めて患者が報告され,2月1日に指定感染症に指定された2).東京都保健医療公社荏原病院(当院)では,日本における感染確認当初から新型コロナウイルス感染症患者を受け入れ,小児患者への対応も行っている.2020年3月下旬から4月にかけて都市部を中心に感染は拡大し2),4月に1回目の緊急事態宣言が発出され,東京都では4月7日~5月14日が対象期間となった.宣言解除後,感染者数は増減を繰り返し,11月頃より急激な増加に転じた.病床数の不足により医療提供体制にも影響が及び,2021年1月7日,東京都を含む1都3県で2回目となる緊急事態宣言が発出された.東京都内における病床不足解消のため,東京都の指示により当院は新型コロナウイルス感染症患者重点病院(コロナ重点病院)とする方針となり,大幅な診療体制の変更を行った.わが国において,新興感染症治療に特化した施設に関する報告はまれであり,本稿では,当院において行ったコロナ重点病院への体制移行および小児例の受け入れについて報告する.
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