特集 子どもの性別違和とセクシュアルマイノリティ
8.性別違和・セクシュアルマイノリティの子どもをもつ保護者
-――その心理とサポートについて
佐保 美奈子
1
1大阪府立大学大学院看護学研究科
キーワード:
性別違和
,
セクシュアルマイノリティ
,
保護者
,
初期対応
Keyword:
性別違和
,
セクシュアルマイノリティ
,
保護者
,
初期対応
pp.59-65
発行日 2022年1月1日
Published Date 2022/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002041
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性の多様性について学校や職場,メディアで啓発教育が行われた結果,言葉を知っている者は増えたが深く理解する者はまだ少数である.妊婦は子どもが生まれる前から,わが子を男の子(女の子)としてイメージをふくらませる.わが子のセクシュアリティが大多数の者とは違っていると,自分が思い描いていた家族の将来像がもろくも崩れることになる.当事者の子どもだけではなく,保護者もゆれ動く.小児科診療の場面では,セクシュアルマイノリティの子どもや保護者と出会うことが想定される.傷つき悩みを抱えた者に親身に向き合い,寄り添う初期対応が求められている.幼児期から成人するまで長期間にわたり,信じて待つ姿勢が大切である.
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