特集 子どものコモンな微徴候・微症状
皮膚・爪
25.皮膚が黄色い
田川 学
1
1筑波大学医学医療系小児科学
キーワード:
ビリルビン
,
黄疸
,
溶血
,
体質性黄疸
,
柑皮症
Keyword:
ビリルビン
,
黄疸
,
溶血
,
体質性黄疸
,
柑皮症
pp.1113-1119
発行日 2021年9月20日
Published Date 2021/9/20
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001887
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本稿では,皮膚色の変化,そのなかには赤,青,白,黄色,など,いろいろな意味をもつ変化があるなかで,微徴候・微症状といってよいかどうかはさておき,黄色い,ということに焦点をあてる(表1).ビリルビンが皮膚や眼球結膜(強膜)に沈着する「黄疸」を中心に,その診察方法,鑑別に必要な血液・画像検査,鑑別疾患,対応について記述する.病的ではないが,一般家庭でも話題になることがある柑橘類の食べ過ぎによる柑皮症についても簡潔に記述した.本稿では一般小児科医や保護者がちょっと気になる,という状況を想定しているため,小児科医が緊急事態として認識している,胆道閉鎖症を鑑別すべき新生児・乳児期の黄疸については深く言及しない.断っておくが,黄疸は,程度が「微」であっても病気の軽症を意味するものではなく,未診断のまま経過をみる病態ではないことに留意していただきたい.
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