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特集 肝門部胆管癌に対する術前胆道ドレナージ
海外ではどうしている?
イギリス―黄色いまま元気に退院
Present policy of preoperative biliary drainage before resection for hilar cholangiocarcinoma in UK
千田 嘉毅
1
Yoshiki SENDA
1
1愛知県がんセンター 肝胆膵外科
1Department of Hepatopiliary pancreatic Surgery,Aichi Cancer Center Hospital,Aichi
pp.322-324
発行日 2009年5月15日
Published Date 2009/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1428100158
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英国における肝門部胆管癌に対する術前胆道ドレナージの現状を報告する.私は2006年10月より2007年12月末までの15か月間,英国のLeedsという町にあるSt. James' University Hospitalの肝胆膵移植外科に留学する機会を得た.Leedsはイングランド北部内陸の町でロンドンから鉄道で2時間半ほどに位置する.人口は約40万人で英国内では第5位の都市である.Leeds Universityの付属病院であるSt. James' University Hospitalはこの町を中心とするWest Yorkshire地方の中核病院であり,ここの肝胆膵移植外科では,年間約200例の肝切除術と130例の肝移植術が行われている.
チームのトップであるProfessor J. P. A. Lodgeは私の所属する名古屋大学第一外科の二村雄次前教授と親交が厚く,その御縁で定期的に外科医の交流がある.Professor Lodgeは移植を含めた肝胆膵領域の疾患の中でも肝門部胆管癌にひときわ強い情熱を注いでおられ,欧州で最も積極的に肝門部胆管癌の外科治療を行っておられる外科医の1人である.日本の胆道外科に造詣が深く,その積極的な手術適応は日本に引けを取らない.また,肝外胆管切除と尾状葉全切除を伴う肝区域切除,および16番リンパ節郭清といった基本方針も同じである.
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