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乳児アトピー性皮膚炎患児のスキンケア指導入院後におけるアレルギー学的検査指標の推移
高橋 豊
1
,
平松 泰好
1
,
下村 真毅
1
,
谷口 宏太
1
,
大倉 有加
1
,
縄手 満
1
,
小林 一郎
1
1KKR札幌医療センター小児科
キーワード:
アトピー性皮膚炎
,
スキンケア指導入院
,
特異的IgE抗体価
Keyword:
アトピー性皮膚炎
,
スキンケア指導入院
,
特異的IgE抗体価
pp.833-839
発行日 2021年8月1日
Published Date 2021/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001813
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乳児アトピー性皮膚炎37例について,入院のうえスキンケア指導を行い,入院時,入院後1,6,12か月時の末梢血好酸球数,血清TARC値,総IgE値,卵白・牛乳・小麦・ヤケヒョウヒダニの特異的IgE抗体価を測定した.末梢血好酸球数,血清TARC値は入院1か月後には著明に低下し,以後おおむね低値にコントロールされた.一方,血清総IgE値,食物特異的IgE抗体価は有意の低下を認めなかった.月齢を4か月以下群と5か月以上群に分けると食物特異的IgE抗体価は前者では有意な変化を認めなかったが,後者では卵白・牛乳で1か月後低下傾向を示し,6か月以降で有意に低下した.また当初陰性であった食物特異的IgE抗体価は経過中に高率に陽性化したが,抗体価のピークは低く,かつ一過性の経過をとる例も多かった.乳児アトピー性皮膚炎を適切に加療することにより食物抗原感作状況に影響を与える可能性がある.
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