小児保健
「幼児肥満ガイド」をどう読むか
原 光彦
1,2
1東京家政学院大学人間栄養学部人間栄養学科
2日本大学医学部小児科学系小児科学分野
キーワード:
幼児肥満
,
肥満予防
,
生活習慣
,
DOHaD
Keyword:
幼児肥満
,
肥満予防
,
生活習慣
,
DOHaD
pp.896-902
発行日 2020年5月1日
Published Date 2020/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001351
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「幼児肥満ガイド」は5歳以下の幼児に適用する.肥満の発生機序として,developmental origins of health and diseaseの概念が重要である.将来の肥満発生はアディポシティーリバウンドの時期によって予測可能で,ARが早いほど将来肥満が生じやすい.幼児期の体格評価には肥満度またはカウプ指数を用い,経時的な評価には成長曲線を用いる.肥満幼児にかかわる際は二次性肥満の鑑別が必要である.
幼児期から肥満に伴う健康障害が生じることはまれであるが,高率に学童期以降の肥満に移行するので予防が大切である.幼児期からの肥満予防対策として,適切な食と身体活動の確保に加え,十分な睡眠時間の確保や思慮深いIoTとのかかわり方を身につけることがポイントになる.
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