特集 小児のぶどう膜炎
1.小児ぶどう膜炎の疫学と臨床的特徴
吉岡 茉依子
1
,
岩橋 千春
2
,
大黒 伸行
3
1近畿中央病院眼科
2近畿大学病院眼科
3JCHO大阪病院眼科
キーワード:
小児ぶどう膜炎
,
疫学と臨床学的特徴
Keyword:
小児ぶどう膜炎
,
疫学と臨床学的特徴
pp.841-846
発行日 2020年5月1日
Published Date 2020/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001343
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小児ぶどう膜炎はぶどう膜炎全体の3~8%と少ない.女児は男児の2倍と多く,前部ぶどう膜炎,両眼性の症例が多い.眼科初診時年齢は平均8歳,中央値11歳前後で年齢が上がるにつれ増える傾向にある.原因不明例が50~68%と多く,原因疾患としてchronic iridocyclitis in young girls,若年性特発性関節炎に伴うぶどう膜炎,腎尿細管間質性腎炎に伴うぶどう膜炎が多い.矯正視力1.0以上の予後良好例が50~85%と多いが,0.1以下の予後不良例もある.治療としてステロイド局所治療,ステロイド・免疫抑制薬・生物学的製剤の全身治療が行われている.
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