特集 あらためて見直すジフテリア・百日咳・破傷風・ポリオの現状とワクチン
1.序文にかえて
-―なぜ今あらためて見直すのか
岡部 信彦
1
1川崎市健康安全研究所
pp.1123-1127
発行日 2019年7月1日
Published Date 2019/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000973
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わが国のジフテリア(diphtheria:D)・百日咳(pertussis:P)・破傷風(tetanus:T)ワクチンの歴史は古く,1948年にジフテリア単味ワクチン(D)が,1958年にはジフテリア・百日咳混合(DP)ワクチンが,1968年以降は破傷風ワクチン(T)の加わったDPTワクチンが,定期予防接種に採用された.1975年には百日咳菌成分によると思われたDPT接種後の死亡事例があり,定期接種は3か月間中止された.1981年には改良DPT(百日咳死菌の代わりに精製百日咳菌蛋白を使用―全菌体型ワクチンから無細胞型ワクチンへの改良)が導入された.
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