連載 鉄郎おじさんの町から病院や医療を見つめたら…・1【新連載】
患者は医者をかえられても医者は患者をかえられない
鉄郎
1
1「おおぞら」いぞく塾
pp.864-865
発行日 2007年10月1日
Published Date 2007/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541101038
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ネバーギブアップで治療に挑戦する時代から,どこで治療を打ち切るかを考える時期に入ってきた.それを進めるカギは,治療を受ける側である市民の判断だ.そうは言っても,年間死亡者数の8割以上が病院のベッドで最期を迎える今日の状態では,私たち市民はその尺度をどこに置けばいいかわからない.急変が起きた場合,心臓マッサージか延命措置か,と聞かれても判断の尺度を持たない.死の臨床を知らないからだ.この連載では「フレンチドレッシング(対話)」をコンセプトに,「医と民との役割分担」を問いかけていきたい.その原点にあるのは,個人的なことだが,「妻の死,その在宅での看取り」である.
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