綜説
ブラインドひもによる小児縊頸事故について
山本 和奈
1,2
,
岩島 覚
2
,
西尾 友宏
2
,
塩澤 亮輔
2
,
久保田 晃
2
,
三牧 正和
1
1帝京大学小児科
2中東遠総合医療センター小児科
キーワード:
ブラインドひも
,
小児縊頸
,
3Eアプローチ
,
安全対策
Keyword:
ブラインドひも
,
小児縊頸
,
3Eアプローチ
,
安全対策
pp.967-973
発行日 2019年5月1日
Published Date 2019/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000925
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
ブラインドやカーテン留め等のひも状部分が偶然,子どもの頸部に絡まり,縊頸をきたす事故が報告されている.この事故は世界的にも問題になっており,判明しているだけでも世界15か国で250件以上の死亡事故が報告されている.残念ながら,本邦でもブラインドひもによる小児縊頸事故は発生している.ほとんどの事故死は,啓発により予防することができると考えられるが,本件に関しては発生件数が減少していないのが現状である.われわれ小児科医は保護者や企業,行政と協力し,小児縊頸事故の予防,対策に徹底的に取り組む必要がある.最近,われわれは「ブラインドひもによる縊頸の1例」を経験した.本稿では,小児縊頸事故についての現状を把握し,この事故を防ぐために,現状ではどのような問題が存在し,事故を予防するにはどのような対策が必要なのか,具体例を交えて考察する.
Copyright © 2019, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.