けんさアラカルト
ブラインドプールは語る
稲次 洋子
1
1慶応大学病院中央臨床検査部
pp.1039-1040
発行日 1984年11月1日
Published Date 1984/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543203201
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臨床検査における分析上の精度管理はx-R管理をはじめさまざまな管理方法が用いられ,一般化しています.また自動分析装置の普及に伴い,コンピューターを導入した方法も考案され一般化しつつあります.しかし,個々のデータの信頼性を保証するためには,分析を含む検査システム全体の管理が不可欠で,この検査の流れの中で生ずるさまざまな誤りを検査過誤と呼びますが,これについては本誌vol.11 no.3〜5の本欄を参照されるとよろしいでしょう.
この日常業務に組み込まれた管理システムの網の目をくぐり抜けてしまう過誤発見の一助として,我々の検査室では昭和48年からブラインドプールによる管理を実施しています.この方法で発見できる検査過誤はあまり多くはありませんが,今までに遭遇した例を紹介するとともに,今後は氷山の一角をもう少し出させたいと思っています.
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