特集 クリニックで診る心疾患
4.検診で発見された心電図異常
藤田 修平
1
,
太田 邦雄
2
1富山県立中央病院小児科
2金沢大学医薬保健研究域小児科
キーワード:
心電図異常
,
学校心臓検診
,
小児不整脈
,
遺伝性不整脈症候群
,
突然死予防
Keyword:
心電図異常
,
学校心臓検診
,
小児不整脈
,
遺伝性不整脈症候群
,
突然死予防
pp.357-363
発行日 2019年4月1日
Published Date 2019/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000818
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クリニックでの日常診療で遭遇する心電図異常は,新生児・乳幼児検診などで指摘された頻脈や脈の不整がきっかけのものや,学校心臓検診で指摘された異常が多いと思われる.新生児,乳児期早期の心電図異常の場合は,緊急を要するものや精査を必要とするものが多い.学校心臓検診で発見される心電図異常の多くは無症状,無自覚なことが多く期外収縮,洞性不整脈,運動で正常化する房室ブロックなどは予後良好なことが多い.一方,QT延長症候群などの遺伝性不整脈症候群には突然死予防を目的とした適切な診断,管理が必要なものがあり注意を要する.持続する頻拍発作,高度房室ブロックなどは緊急の処置が必要になることがある.日ごろから近隣の専門医療機関と連携をとりながら不整脈診療にあたることが重要である.
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