特集 新生児・乳児消化管アレルギーの臨床と病型分類
2.診断と治療および予後
木村 光明
1
1静岡県立こども病院免疫アレルギー科
キーワード:
新生児・乳児消化管アレルギー
,
food protein-induced enterocolitis syndrome
,
allergen-specific lymphocyte stimulation test
,
好酸球
,
C-reactive protein
Keyword:
新生児・乳児消化管アレルギー
,
food protein-induced enterocolitis syndrome
,
allergen-specific lymphocyte stimulation test
,
好酸球
,
C-reactive protein
pp.129-136
発行日 2018年2月1日
Published Date 2018/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000334
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新生児・乳児消化管アレルギーは,嘔吐や下痢,血便などの消化管症状を主症状とする食物アレルギーの一型である.IgE抗体は通常陰性であり,細胞性免疫は亢進している.病像は多様であり,発症時期により大きな違いがある.原因食品は牛乳を原料とする乳児用ミルクが大半を占めるが,母乳で発症することもある.症状と経過から消化管アレルギーが疑われれば,まず被疑食品の摂取を止めて症状が消失することを確認する(除去試験).除去試験が陽性であれば,症状安定化後,経口食物負荷試験を行い,消化管症状が再現されれば診断は確定する.治療にはアミノ酸調整乳や高度加水分解乳を使用する.予後は良好であり,ほとんどの患者が3歳までに寛解する.
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