特集 感染症迅速診断キットを見直す―その有用性と限界
ロタウイルス
高梨 さやか
1
1東京大学大学院医学系研究科発達医科学教室
キーワード:
ロタウイルス
,
胃腸炎
,
迅速診断
,
イムノク
Keyword:
ロタウイルス
,
胃腸炎
,
迅速診断
,
イムノク
pp.1649-1655
発行日 2017年12月1日
Published Date 2017/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000268
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ロタウイルス胃腸炎は生後6〜24 カ月での発症が多く,5 歳までにほとんどの児が感染する.臨床症状で原因ウイルスを鑑別することは困難であり,病初期にロタウイルス感染症を診断し,治療方針の決定,病状経過の予測,院内感染対策の策定に資する迅速診断キットは有用性が高い.特別な機器を要さず手技も簡便なイムノクロマトグラフィー(IC)法が広く臨床の現場で使用され,感度・特異度は90%以上と良好な結果が報告されている.ロタウイルスワクチンの導入移行期にあって,わが国はロタウイルス胃腸炎の疫学の大きな変化を迎えており,新規検出株に対してのIC の有効性の評価等行っていく必要性がある.
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