社会小児科学
わが国の特殊ミルク供給体制の現状と課題
大浦 敏博
1
1仙台市立病院小児科
キーワード:
先天代謝異常症
,
新生児マススクリーニング
,
登録特殊ミルク
,
登録外特殊ミルク
,
メディカル・フード
Keyword:
先天代謝異常症
,
新生児マススクリーニング
,
登録特殊ミルク
,
登録外特殊ミルク
,
メディカル・フード
pp.1373-1379
発行日 2017年10月1日
Published Date 2017/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000205
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わが国の特殊ミルクは登録品と登録外品,さらに医薬品と市販品の₄ つに分類される.登録品は先天代謝異常症に用いられる特殊ミルクで公費と乳業メーカーの負担(折半)で製造され,無償で供給されている.対象は₂₀ 歳未満であり,成人患者へ供給した場合は全額メーカーの負担となる.登録外特殊ミルクはその他の疾患を対象とし,全額乳業メーカーの負担で供給されている.近年,いずれのミルクも供給量が大幅に増大しており,多額の費用を乳業メーカーが負担している現状は安定供給上の問題となっている.登録特殊ミルクに対する国庫補助の増額,対象年齢の制限の撤廃,治療に不可欠な登録外特殊ミルクの登録品化が求められている.
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