Japanese
English
特集 整形外科におけるiPS細胞を用いた再生治療法開発とその臨床応用への取り組み
iPS細胞を用いた脊髄損傷に対する再生医療
iPS cell-based regenerative medicine for spinal cord injury
清水 俊志
1
,
名越 慈人
1
,
中村 雅也
1
Toshiyuki SHIMIZU
1
,
Narihito NAGOSHI
1
,
Masaya NAKAMURA
1
1慶應義塾大学医学部,整形外科
キーワード:
Spinal cord injury
,
Induced pluripotent stem cells
,
Regenerative medicine
Keyword:
Spinal cord injury
,
Induced pluripotent stem cells
,
Regenerative medicine
pp.1107-1113
発行日 2026年9月1日
Published Date 2026/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000003935
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要旨:脊髄損傷は運動・感覚・自律神経機能に重篤な障害を残す難治性疾患であり,現行治療は脊椎安定化のための外科的手術とリハビリテーションを中心とする対症的治療にとどまる。そこで,われわれは脊髄損傷部における神経回路の再構築を目指し,ヒトiPS細胞由来神経幹・前駆細胞移植による再生医療の開発を進めてきた。移植した細胞はニューロン分化と宿主神経とのシナプス形成,再髄鞘化,神経栄養因子分泌を介して機能回復に寄与し,齧歯類および霊長類モデルを用いてその有効性を示してきた。そして,臨床応用に向けた細胞株選択,品質管理,薬剤処理などの安全性対策を進め,亜急性期完全脊髄損傷患者を対象とした臨床研究を実施した。さらに,肝細胞増殖因子による環境制御,細胞特性の最適化,リハビリテーション,ニューロモジュレーションなどを組み合わせることで,慢性期脊髄損傷をはじめとする多様な病態に応じた治療戦略の確立を目指している。

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