スポーツ医学 つれづれ草
三里を焼かざれば
武藤 芳照
1
Yoshiteru MUTO
1
1東京健康リハビリテーション総合研究所,所長
pp.1563-1563
発行日 2024年12月1日
Published Date 2024/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000003223
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間もなく始まる海外での五輪の大会を前に,高地合宿を行っていた時の話。水泳のナショナルチームのドクターとして長期間帯同していた。この当時は,まだトレーナーの帯同はなく,全選手・役員の健康管理と救急対応を一人でこなしていた。メダルを有望視されていたある10代の女子選手が,その日の練習を終えた夕食時に寄ってきた。「膝がとても痛い!」と。元々,普段でも練習がハードになると,そうした訴えが出る選手であった。大会本番では,ドーピング検査があるので,安易に鎮痛消炎剤等の医薬品を使用することは極力避けたい。やむをえず脚のマッサージで対応することにした。
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