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特集 脆弱性骨盤輪骨折―診断・治療と予後
Rommens分類
Rommens classification
江良 允
1
Makoto ERA
1
1長崎県五島中央病院,整形外科
キーワード:
Fragility fractures of the pelvis
,
Fracture progression
,
Geriatric fractures
Keyword:
Fragility fractures of the pelvis
,
Fracture progression
,
Geriatric fractures
pp.711-714
発行日 2024年5月1日
Published Date 2024/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002995
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要旨:超高齢社会に伴い,脆弱性骨盤輪骨折(FFP)は世界的に増加傾向にある。アメリカでは2005年時点では全脆弱性骨折の7%だったが,2025年までに発生率が56%増加すると予測されている。若年者の高エネルギー外傷による骨盤骨折とは異なり,靱帯構造の強度よりも骨構造の強度が低くなっているため,高エネルギー外傷の骨盤輪骨折における分類では当てはまらない症例がある。そのため,2013年にPol Maria Rommensが245例のFFP症例の解析に基づき発表したのがRommens分類である。骨折の不安定性を判断するため,前方部分のみの損傷であるType Ⅰから両側の後方成分の損傷であるType Ⅳに分けられている。これまでの報告で経過中に骨折の進行が起こることが知られており,経過次第で繰り返し画像検査を行うことが推奨されている。治療法に関してはもともとの全身合併症などを考慮する必要があり,さらなる検討が必要である。
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