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特集 整形外科疾患における性差
小児整形外科疾患における性差
Gender difference in pediatric orthopaedics
岡田 慶太
1
Keita OKADA
1
1東京大学医学部附属病院,整形外科
キーワード:
Pediatric orthopedics
,
Gender difference
,
Growth plate
Keyword:
Pediatric orthopedics
,
Gender difference
,
Growth plate
pp.1593-1601
発行日 2023年12月1日
Published Date 2023/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002804
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要旨:小児整形外科疾患を診察する際に性差について考えることは多い。特に代表的な小児股関節疾患である発育性股関節形成不全(DDH),Perthes病,大腿骨頭すべり症(SCFE)は性別により発生率が異なることが知られている。どの疾患も成人期に正常な股関節となるように治療することが目的であり,正しい位置に正しい状態で戻すためには早期発見,早期治療が必須である。DDHは女子に多く,Perthes病とSCFEは男子に多い。これまでホルモンの違いによって骨形態や骨端線制御が異なるのではないかと考えられていたが,未だに明確な原因はわかっていない。また骨折や骨端線損傷も男子に多いが,活動性の違いだけでは性差の説明がつかないところもある。今後,遺伝子検査や新たな解析手法の進歩によって性差の原因が解明されることを期待したい。
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