特集 内科臨床と性差
性差を意識した診療
アレルギー疾患と性差
戸倉 新樹
1
1中東遠総合医療センター・アレルギー疾患研究センター
キーワード:
性差
,
喘息
,
アトピー性皮膚炎
,
減汗性コリン性蕁麻疹
Keyword:
性差
,
喘息
,
アトピー性皮膚炎
,
減汗性コリン性蕁麻疹
pp.1099-1102
発行日 2021年5月1日
Published Date 2021/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika127_1099
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Summary
▪アレルギー疾患の性差について,喘息は代表的な疾患であり,その頻度は年齢とともに男性から女性に移る.
▪アトピー性皮膚炎では,金属アレルギーを高頻度に示す内因性アトピー性皮膚炎に女性の患者が多い.
▪蕁麻疹では,発汗低下を伴う減汗性コリン性蕁麻疹(あるいは特発性後天性全身性無汗症)の患者の多くは男性である.
▪女性に多い疾患に,薬物過敏症,アスピリン喘息,非イオン性ヨード造影剤の副反応,アレルギー性鼻炎(成人の場合),血管浮腫のバリアントであるnon-episodic angioedemaがある.
▪女性ホルモンはTh2誘導作用・Th2サイトカイン産生促進作用がある.
© Nankodo Co., Ltd., 2021