Japanese
English
特集 ロコモの現状と今後の展望
ロコモ度テストを利用した手術治療効果の評価
Application of locomotive syndrome risk test in surgical treatments for bone and joint disorders
緒方 徹
1
Toru OGATA
1
1東京大学医学部附属病院,リハビリテーション科
キーワード:
Outcome measures
,
Ceiling effect
,
Personal Health Record
Keyword:
Outcome measures
,
Ceiling effect
,
Personal Health Record
pp.819-824
発行日 2023年6月1日
Published Date 2023/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002612
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要旨:下肢人工関節手術や脊椎除圧術においてロコモ度テストによる評価が報告されており,手術症例ではそのほとんどがロコモ度3に相当する重症度であることが示されている。こうした様々な運動器疾患に対する手術治療においては,その効果を評価するために疾患特異的な評価体系が設定されている。ロコモ度テストはこうした疾患特異的な評価尺度と並行して使用することで,手術症例の状態が加齢に伴う運動器の機能低下の長期トレンドの中でどの段階にあるのかを把握できるようになり,手術の適応判断や術後の指導法の検討に活用することができる。評価に一定の時間を要する点など,実際の医療現場に定着するにはいくつかの課題はあるものの,今後Personal Health Recordを用いた患者自身による健康管理支援や病院間での情報共有による長期フォローなど,運動器管理のデジタル化の中でも重要な位置を担うものと考えられる。
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