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特集 脊椎脊髄領域の画像診断―最新の知識と進歩
Ⅱ.成人の脊椎脊髄疾患の画像診断
脊髄腫瘍の画像診断
Imaging diagnosis of spinal cord tumor
中島 宏彰
1
,
今釜 史郎
1
,
町野 正明
1
,
伊藤 定之
1
,
世木 直喜
1
,
大内田 隼
1
Hiroaki NAKASHIMA
1
1名古屋大学医学部,整形外科
キーワード:
Spinal cord tumor
,
Magnetic resonance imaging
,
Differential diagnosis
Keyword:
Spinal cord tumor
,
Magnetic resonance imaging
,
Differential diagnosis
pp.567-573
発行日 2023年4月30日
Published Date 2023/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002548
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要旨:脊髄腫瘍は比較的まれな腫瘍であるが,日常診療でしばしば遭遇する。多くは硬膜内髄外腫瘍であるが,時にダンベル腫瘍や髄内腫瘍も認める。髄内腫瘍は脊髄炎などとも鑑別を要するが,腫瘍自体が比較的まれであるため,その画像診断に苦慮する症例も少なくない。脊髄腫瘍をMRIで撮影する上で,まず複数の条件と断面から腫瘍を捉えることが重要である。T1強調像,T2強調像,造影MRIが必須で,冠状断,矢状断,水平断の各断面で画像診断を行う。変性疾患では,冠状断を撮影しない症例もあるが,腫瘍では,その局在などを観察する上で重要性が高い。その上で,腫瘍の典型的な好発年齢や発生部位,画像上の特徴を念頭に診断を進めていく必要がある。腫瘍がまれであるため,画像上の特徴がわかりにくいと感じることもあるが,腫瘍自体の種類は少ないため,その特徴を整理して理解しておく必要がある。
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