Japanese
English
特集 脊椎脊髄領域の画像診断―最新の知識と進歩
Ⅰ.脊椎脊髄の画像診断の進歩と最新の知識
トモシンセシス
-―脊椎疾患に対する有用性―
Usefulness of digital tomosynthesis for spinal disorders
大野 秀一郎
1
Shuichiro OHNO
1
1おおの整形外科・せぼねクリニック
キーワード:
Digital tomosynthesis
,
Tomography
,
High definition
Keyword:
Digital tomosynthesis
,
Tomography
,
High definition
pp.493-499
発行日 2023年4月30日
Published Date 2023/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002538
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨:低被曝・高分解能・高画質のX線デジタル・マルチ断層撮影装置であるトモシンセシスを用いて脊椎疾患診療を行ってきた。多少なりとも撮影時の制限や限界があるものの,安全性に優れ,撮影時間は非常に短く,立位での断層撮影のみならず立位動態断層撮影も可能である。また脊椎インストゥルメンテーション手術術後の断層撮影検査においても,椎弓根スクリューやロッドなどの脊椎インプラントやケージ内金属マーカーのハレーションやアーチファクトを非常に大きく軽減でき,鮮明で高画質な断層画像が得られるため,移植骨の骨癒合評価などの術後画像評価が行いやすい。デジタル断層撮影だけではなく単純X線撮影や長尺撮影(スロットラジオグラフィ)およびX線透視撮影も行うことができるトモシンセシスは,CTやMRI検査と同様に,脊椎脊髄外科分野における臨床診断,治療評価,術前・術後評価に,非常に有用な放射線画像検査である。
Copyright © 2023, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.