Japanese
English
整形外科診療における最先端技術 Ⅰ.診断,評価
4.形態評価
トモシンセシスの原理と整形外科領域への応用
Tomosynthesis;the operating principle and clinical application to orthopedic practice
佐々木 源
1
,
渡部 欣忍
1,2
,
豊岡 青海
1
,
安井 洋一
1
,
増田 裕也
1
,
河野 博隆
1
G. Sasaki
1
,
Y. Watanabe
1,2
,
S. Toyooka
1
,
Y. Yasui
1
,
H. Masuda
1
,
H. Kawano
1
1帝京大学整形外科
2帝京大学附属病院外傷センター
1Dept. of Orthop. Surg., Teikyo University School of Medicine, Tokyo
キーワード:
tomosynthesis
,
FPD
,
FBP
Keyword:
tomosynthesis
,
FPD
,
FBP
pp.83-87
発行日 2019年4月25日
Published Date 2019/4/25
DOI https://doi.org/10.15106/j_besei75_83
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は じ め に
トモシンセシスの原理は1930年代に報告されていたが,技術的な困難が多くほとんど普及しなかった.その後,フラットパネル検出器(flat panel detector:FPD)の登場と画像再構成技術の進歩によりトモシンセシスは発展し,現在はデジタルトモシンセシスとして各専門科において多様な部位の画像検査に応用されている1).トモシンセシスは,短い撮影時間と低い被曝線量で高精細な多断層画像を得ることが可能である.それに加えて金属アーチファクトを低減でき,なおかつ立位や荷重位など任意の姿勢での撮影ができるので,整形外科領域において正確な評価のために有用なツールである.
当大学では,2009年にX線像のフィルムレス化とともに,17×17インチの直接変換方式FPD搭載のX線TVシステム(SONIALVISION safire,島津製作所)を導入した.以後,当科では難治骨折領域を中心にトモシンセシスによる画像評価を行ってきた.本稿では,トモシンセシスの撮影原理と整形外科領域での具体的活用例を示す.
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