Japanese
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特集 寛骨臼骨切り術の合併症低減と早期回復を目指して
東大式RAOの変遷と早期回復,合併症予防
History of rotational acetabular osteotomy originally developed in The University of Tokyo, and the measures to early restore the functions and to prevent postoperative complications
田中 健之
1,2
,
石倉 久年
2
,
茂呂 徹
1
,
田中 栄
2
Takeyuki TANAKA
1,2
,
Hisatoshi ISHIKURA
2
1東京大学,関節機能再建学講座
2同上,整形外科
キーワード:
Rotational acetabular osteotomy
,
The University of Tokyo
,
History
Keyword:
Rotational acetabular osteotomy
,
The University of Tokyo
,
History
pp.1625-1630
発行日 2022年12月1日
Published Date 2022/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002377
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要旨:寛骨臼回転骨切り術(RAO)は1960年代に東京大学の田川によって開始された寛骨臼形成不全に対する関節温存手術であり,良好な中長期成績が期待できる。皮切や展開法などは踏襲しつつも,その後,東京大学の二ノ宮により骨切りの工夫が追加されるなどの変遷があり現代に至る。現在ではnavigationなどの技術も併用して,より安全に手術を行うようにしている。良好な術後成績を担保するには,適応は厳密であるべきであり,特に進行期股関節症に対するRAOは推奨しない。早期回復のためには,外転筋群や大腿直筋など,一旦剝離ないし切離する筋腱を適切に再建すること,また可能であれば温存することが重要だと考えている。手術で起こりうる合併症は多岐にわたるが,綿密な術前計画や,安全かつ適切な手術手技により発生率を減らせると思われる。
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