Japanese
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臨床
人工膝関節全置換術後血栓症予防に対するエノキサパリンとエドキサバンの比較
Comparison of enoxaparin and edoxaban for venous thromboembolism after total knee arthroplasty
佐藤 敦
1
,
高木 博
2
,
古屋 貴之
1
,
吉川 泰司
1
,
星野 雄志
1
,
富田 一誠
1
Atsushi SATO
1
,
Hiroshi TAKAGI
2
1昭和大学江東豊洲病院,整形外科
2昭和大学藤が丘病院,整形外科
キーワード:
Deep vein thrombosis(DVT)/pulmonary embolism(PE)
,
Enoxaparin
,
Edoxaban
Keyword:
Deep vein thrombosis(DVT)/pulmonary embolism(PE)
,
Enoxaparin
,
Edoxaban
pp.945-949
発行日 2022年6月1日
Published Date 2022/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002200
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要旨:人工膝関節全置換術(TKA)後の血栓予防薬の選択には未だ議論の余地がある。そこで本研究ではエノキサパリンとエドキサバンの予防効果について比較検討を行った。対象は当施設で施行した初回TKA 146例で,平均年齢は74.5歳,平均BMIは25.1kg/m2であった。術後4日目に下肢静脈エコーと造影CTを用いてDVT,PEの精査を行った。DVT発生率はエノキサパリン使用群で35例(52.2%),エドキサバン使用群で40例(50.6%)であった。PE発生率はそれぞれ7例(10.4%),5例(6.3%)であった。両群間で血栓症発生率に有意差は認めなかった。術後早期では抗凝固薬を使用しても血栓症発生率は依然高いことを認識する必要がある。エノキサパリンとエドキサバンの予防効果に有意差は認めなかったが,出血合併症には十分な注意が必要であり,予防薬の選択は慎重に行うべきである。
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