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経験
簡便性・正確性・固定性に優れた新しい尺骨短縮骨切りシステムを用いた尺骨短縮術
-―APTUS®尺骨骨切りプレート―
Ulnar shortening using a new ulna shortening osteotomy system with easiness, accuracy and fixation;APTUS® Ulna Shortening System
川崎 恵吉
1
,
酒井 健
1
,
坂本 和歌子
1
,
安田 知弘
2
,
富田 一誠
3
,
稲垣 克記
3
Keikichi KAWASAKI
1
,
Tomohiro YASUDA
2
,
Kazunari TOMITA
3
1昭和大学横浜市北部病院,整形外科
2昭和大学藤が丘病院,整形外科
3昭和大学医学部,整形外科学講座
pp.331-335
発行日 2022年3月1日
Published Date 2022/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002072
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要旨:APTUS®尺骨短縮プレートシステム(MES社)を用いて尺骨短縮術を行い,3カ月以上経過観察し得た10手を調査した。平均年齢が47.9歳,男性が3例,女性が7例,平均術後経過観察期間は12.6カ月であった。疾患は,尺骨突き上げ症候群が7手,TFCC損傷が3手,橈骨遠位端骨折後が4手であった。手術は,全例鏡視下滑膜切除術を併用し,2例で鏡視下三角線維軟骨複合体(TFCC)縫合術を行った。その後,本プレートを設置し,尺骨をobliqueに骨切りし,平均3.8mm短縮し,ラグスクリューを挿入,固定した。術後外固定期間の平均は3.8週であった。全例で骨癒合が得られ,骨癒合までの期間は平均3.5カ月であった。Ulnar variance値は術前+3.3mm,術後−0.6mm,最終診察時−0.1mmで,術後の矯正損失は軽度であった。Mayo Wrist Score(MWS)の平均は術前56.5pointから最終88.0pointに,疼痛VASの平均は73.0から9.0と有意に改善した。本プレートシステムでは,斜め骨切り・圧着・ラグスクリュー挿入までプレートを外すことなく固定可能であり,簡便性・正確性・固定性に優れていた。
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