Japanese
English
経験
術前に手根骨亜脱臼を伴うSmith骨折に対する鋼線による橈骨手根骨間一時的関節固定の併用
Temporary transarticular fixation for Smith fracture with carpal subluxation
酒井 健
1
,
川崎 恵吉
1
,
坂本 和歌子
1
,
新妻 学
2
,
西中 直也
3
,
神﨑 浩二
4
,
稲垣 克記
2
Takeshi SAKAI
1
,
Gaku NIITSUMA
2
,
Naoya NISHINAKA
3
,
Koji KANZAKI
4
1昭和大学横浜市北部病院,整形外科
2昭和大学医学部,整形外科学講座
3昭和大学,スポーツ運動科学研究所
4昭和大学藤が丘病院,整形外科
キーワード:
Smith fracture
,
Carpal subluxation
,
Temporary transarticular fixation
Keyword:
Smith fracture
,
Carpal subluxation
,
Temporary transarticular fixation
pp.87-91
発行日 2022年1月1日
Published Date 2022/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002011
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要旨:掌側転位型橈骨遠位端骨折(Smith骨折)に対する掌側ロッキングプレート固定術後の掌側亜脱臼は重要な合併症の一つである。今回術前に手根骨亜脱臼を伴うSmith骨折に対する工夫として,Kirschner wire(鋼線)による橈骨手根骨間一時的関節固定を併用した。対象は手根骨亜脱臼を伴ったSmith骨折の8例で,手術は橈骨-手根骨間の亜脱臼を整復後に,橈骨の背側の骨折が及ばない箇所から鋼線を用いて橈骨-手根骨間の関節固定を行い,プレート固定を行った。術後3~5週で鋼線を抜去した後に,リハビリテーションを開始した。全例で術後再脱臼は認めず,術後成績も良好であった。術前に手根骨亜脱臼を伴う掌側転位型橈骨遠位端骨折に対する鋼線による一時的関節固定は簡便で,術後可動域も良好であり,術後掌側亜脱臼の予防には有用と思われた。
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