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協働により新たな道を切り拓く
川島 寛之
1
Hiroyuki KAWASHIMA
1
1新潟大学大学院医歯学総合研究科,整形外科・リハビリテーション学分野
pp.1169-1169
発行日 2021年9月1日
Published Date 2021/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001862
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- 文献概要
私は医師になって4年目の1999年,28歳の時に新潟大学大学院に入学し,整形外科学教室で基礎研究を中心とした生活を開始した。学生の頃から小児がんに興味があり,大学院では骨肉腫やユーイング肉腫に対する遺伝子治療について研究をしようと思っていた。当時,臨床の現場では,集学的な治療にもかかわらず,骨・軟部肉腫の患者さんが肺転移により亡くなる現実を目の当たりにしていた。一方で,米国では肺癌に対するがん抑制遺伝子p53による遺伝子治療の臨床試験が開始され世界的な注目を集めていた。そこで,大学院での研究テーマとして,肺癌の遺伝子治療と同様の手法が骨肉腫やその肺転移の治療に応用できるのではないかと考えた。
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