Japanese
English
特集 整形外科医の職業被曝
医用X線の物理
Physics in medical X-rays
林 裕晃
1
,
紀本 夏実
2
,
淺原 孝
2
,
李 青海
3
,
淺川 巧
2
,
前田 達哉
2
Hiroaki HAYASHI
1
,
Natsumi KIMOTO
2
,
Cheonghae LEE
3
1金沢大学医薬保健研究域保健学系
2同上,医薬保健総合研究科
3同上,医薬保健学域保健学類
キーワード:
X-rays
,
Radiation dose
,
Interactions
Keyword:
X-rays
,
Radiation dose
,
Interactions
pp.735-744
発行日 2021年5月1日
Published Date 2021/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001746
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要旨:X線検査は医療に広く応用されており医学的進歩に大きく貢献してきたが,医療スタッフの被曝が増加傾向にあることも指摘されており,医療スタッフの被曝低減が必要不可欠である。被曝を防護・低減するためには,装置開発などのハードウェア的な解決手段と同時に,教育による医療スタッフの技能および知識レベルの向上が必要であると考える。筆者らは,物理学的な視点からX線と物質との相互作用を考察し,X線画像の形成原理や被曝の主因,また,散乱X線の発生との関係性を明らかにした。直接X線(一次X線)と散乱X線(二次X線)の物理学的な性質は同じであり,物質中の原子と光電効果およびCompton散乱を起こすことで,X線のエネルギーを電子に転移させる現象を起こす。また,胸部X線撮影や新生児胸腹部X線撮影,IVRなどの臨床条件を想定し,入射X線の振る舞いを示し,散乱X線がどのように発生するのかを考察した。
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