Japanese
English
誌上シンポジウム 低出力超音波パルス(LIPUS)による骨折治療―基礎と臨床における最近の話題
難治性骨折への臨床応用
偽関節と骨延長術への低出力超音波パルスLIPUSの応用
Application of Low-intensity Pulsed Ultrasound (LIPUS) for Nonunion and Limb Lengthening
渡部 欣忍
1
,
新井 通浩
1
,
竹中 信之
1
,
松下 隆
1
Yoshinobu WATANABE
1
,
Yukihiro ARAI
1
,
Nobuyuki TAKENAKA
1
,
Takashi MATSUSHITA
1
1帝京大学整形外科学講座
1Department of Orthopaedic Surgery, Teikyo University School of Medicine
キーワード:
超音波骨折治療
,
low-intensity pulsed ultrasound
,
LIPUS
,
偽関節
,
nonunion
,
脚延長術
,
limb lengthening
Keyword:
超音波骨折治療
,
low-intensity pulsed ultrasound
,
LIPUS
,
偽関節
,
nonunion
,
脚延長術
,
limb lengthening
pp.993-996
発行日 2013年10月25日
Published Date 2013/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408102851
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大規模コホート研究を含む臨床研究の結果では,低出力超音波パルス(LIPUS)照射による遷延癒合・偽関節の治癒率は67~90%と報告されている.しかし,①偽関節が萎縮型である,②骨折部に不安定性がある,③主骨片間の間げきが8~9mm以上である,という特徴をもつ遷延癒合・偽関節にはLIPUSの効果が低い.これに該当する遷延癒合・偽関節に対しては,LIPUSは偽関節手術後の補助療法として使用するのがよいと考えている.
現行の健康保険制度では,骨切り術や骨延長術に対してはLIPUSを術直後から使用することができない.ランダム化比較臨床試験の結果では,LIPUS照射により延長仮骨の成熟が促進されることが証明されている.骨延長術の術後早期からLIPUSが保険適用されることを期待する.
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