Japanese
English
特集 超音波による骨折治療
症例の選択
-—どのような症例にLIPUS治療法が有効であるか—
Case selection of LIPUS treatment
成瀬 康治
1
Koji NARUSE
1
1医療法人社団萌寿会 東林間整形外科
キーワード:
LIPUS
,
Case selection
,
Instability of the fracture site
Keyword:
LIPUS
,
Case selection
,
Instability of the fracture site
pp.27-36
発行日 2021年1月1日
Published Date 2021/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001587
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨:新鮮骨折に対する低出力超音波パルス(LIPUS)治療の効果は骨癒合期間の短縮が認められ,特に遷延癒合発生率の低下などが知られており,特に遷延化傾向の危惧される要因がある骨折に対してより効果を発揮することが報告されている。一方,難治性骨折に対するLIPUS治療の効果は術後早期にLIPUS治療を導入するほど癒合率は高いことが示されている。LIPUS治療の有効性判断は術後4〜5カ月のX線所見で判断しうるとしており,術後4カ月の時点におけるX線所見で骨癒合傾向の認められない症例に対しては再手術を考慮することが重要とされている。LIPUS治療の成績不良因子は受傷後(あるいは最終手術後)からLIPUS治療導入までの期間,骨折部固定性不良,骨折部最大間隙,骨折部感染が知られている。骨折部固定性不良例における成績不良の原因やLIPUS治療照射部位を決定する際の留意点などの考察を基礎的研究の結果をもとに行った。
Copyright © 2021, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.