整形外科手術 名人のknow-how
頚髄症に対する頚椎内視鏡下後方除圧術
南出 晃人
1
Akihito MINAMIDE
1
1獨協医科大学日光医療センター,整形外科・脊椎センター
pp.2-7
発行日 2021年1月1日
Published Date 2021/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001583
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
1997年SmithとFoleyにより腰椎椎間板ヘルニアの低侵襲手術として開発された内視鏡下腰椎椎間板摘出術(microendoscopic discectomy;MED)手術1)は,顕微鏡下手術の安全性と内視鏡独特の視野と経皮侵入による低侵襲を併せもった術式である。モニター,カメラなどの光学周辺機器の進歩,手術操作器機の開発,発展により,安全な手術操作が可能となり,脊椎内視鏡下後方除圧手術として,その手術適応は腰椎から頚椎疾患へと拡大されている2)〜4)。そのMEDシステムの特徴は,斜視鏡を用いた視野特性であり,通常の真上からでは見えない部分に対し,斜めからの覗き込むような視野が獲得できる点である。すなわち,手術視点が皮膚よりも下,脊柱管内にあり,また,斜視鏡からの視野特性により末広がりの視野の獲得が可能となり,神経組織の圧迫に関与しない筋,靱帯,椎間関節などの組織をできる限り温存することができる。
Copyright © 2021, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.