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特集 頸椎症性脊髄症に対する手術治療戦略
内視鏡下後方除圧術の中長期成績—内視鏡は従来法を凌駕したか
Efficacy of Microendoscopic Laminotomy for Cervical Spondylotic Myelopathy
南出 晃人
1,2
,
山田 宏
1
Akihito MINAMIDE
1,2
,
Hiroshi YAMADA
1
1和歌山県立医科大学整形外科学講座
2和歌山県立医科大学整形外科低侵襲脊椎外科手術研究開発講座
1Department of Orthopaedic Surgery, Wakayama Medical University
キーワード:
頸椎症性脊髄症
,
cervical spondylotic myelopathy
,
頸椎椎弓形成術
,
cervical laminoplasty
,
脊椎内視鏡下手術
,
endoscopic spinal surgery
Keyword:
頸椎症性脊髄症
,
cervical spondylotic myelopathy
,
頸椎椎弓形成術
,
cervical laminoplasty
,
脊椎内視鏡下手術
,
endoscopic spinal surgery
pp.1005-1010
発行日 2019年11月25日
Published Date 2019/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002201255
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はじめに
頸椎疾患に対する後方からの手術成績は長期予後とともに安定している一方で1,6,7,16),周囲の筋組織などの軟部組織損傷,筋,靭帯付着部などの問題による後頸部痛,肩凝りなどの頸部軸性疼痛,頸椎可動域制限などが報告されている2〜4,9).そこで,できるだけ後方の軟部組織,靭帯付着部などを温存する手術方法が数多く考案され17,18,21),頸椎内視鏡下椎弓形成術(cervical microendoscopic laminotomy:CMEL)もその1つである10,13,20).脊椎内視鏡下手術は,顕微鏡下手術の安全性と内視鏡独特の視野,そして経皮進入による低侵襲を併せもった術式である.その特徴は,手術視点が脊柱管内にあり,斜視鏡からの視野特性により末広がりの視野の獲得が可能となり,神経組織の圧迫に関与しない筋,靭帯,椎間関節などの組織をできる限り温存することができる点である.これらの点から頸椎への応用は,棘突起列,棘上・棘間靭帯などの支持組織を含む後方の軟部組織をできるだけ温存することが可能であり,頸部愁訴(軸性疼痛),頸椎可動域制限,頸椎アライメントへの影響の少ない術式といえる11).本稿では,頸椎症性脊髄症に対するCMEL手術の有用性について,その中長期臨床成績から検証した.
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